ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会)> 第15回小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会(議事録)(2014年7月25日)
2014年7月25日 第15回小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会(議事録)
雇用均等・児童家庭局
○日時
平成26年7月25日(金)10:00~12:00
○場所
中央労働委員会 講堂
○出席者
五十嵐委員長 | 安達委員 | 井田委員 |
大澤委員 | 小林委員 | 水田委員 |
益子委員 | 眞鍋委員 | 横谷参考人(国立成育医療研究センター) |
○議題
医療費助成の対象疾病について
○議事
○木下課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第15回「小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会」を開催いたします。
本日は、石川委員、及川委員、小幡委員、坂上委員、松原委員から所用により欠席との御連絡をいただいております。
また、前回開催時から事務局に異動がございましたので、紹介させていただきます。
雇用均等・児童家庭局長の安藤でございます。
○安藤雇用均等・児童家庭局長 安藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○木下課長補佐 母子保健推進室官の石津でございます。
○石津母子保健推進官 石津と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○木下課長補佐 なお、古川総務課長は公務につき欠席しております。
議事進行についてですが、これまでと同様、視覚・聴覚障害をお持ちの方への情報保障の観点から、御発言等をされる場合には、発言者が必ず挙手する。挙手をした発言者に対し、委員長から指名する。指名を受けた発言者は、お名前を名乗ってから発言する、という形で進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
それでは、議事に移りたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。
○五十嵐委員長 ありがとうございます。
それでは、議事に入りたいと思います。
お手元にございます資料につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○木下課長補佐 事務局でございます。
お手元の資料でございますが、座席表、委員名簿、議事次第。
資料として、
資料1「小児慢性特定疾病医療支援の対象疾病等に係る見直しについて」
資料2「現行対象疾病の見直し一覧」
資料3「現行対象のうち削除を検討する疾病について」
資料4「疾患群の見直しについて」
資料5「見直し後の対象疾病一覧」
資料6「新規対象疾病 候補一覧」
資料7「新規対象疾病候補検討シート」
の以上7点となっております。
不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
皆様、よろしいでしょうか。
では、今日の進行の仕方ですけれども、資料がたくさんありますが事務局から御説明いただきまして、それにつきまして御質問並びに御意見をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
では、資料の1から説明をお願いいたします。
○小倉課長補佐 本日の議事は「医療費助成の対象疾病について」ということでして、資料1をごらんください。
資料1には「小児慢性特定疾病医療支援の対象疾病等に係る見直しについて」、考え方を具体的な手続とともに示してございます。
初めに、1番につきまして「小児慢性特定疾病医療費の支給対象」、すなわち医療費助成の対象について、児童福祉法第19条の3第3項の抜粋を掲載してございます。
具体的には、2番以降にお示ししてございます。
「2 対象疾病及び疾病の状態の程度の考え方」でございます。まず、対象疾病につきましては「当該疾病にかかつていることにより、長期にわたり療養を必要とし、及びその生命に危険が及ぶおそれがあるものであつて、療養のために多額の費用を要するもの」というふうに定めてございます。
「具体的な考え方」につきまして、点の枠線でくくっているところにまとめてございます。
マル1、慢性に経過する
マル2、生命を長期にわたって脅かす
マル3、長期にわたって生活の質を低下させる
マル4、長期にわたって高額な医療の負担が続く
この4つの考え方で、4要件と呼ばせていただいております。これを満たすものが小児慢性特定疾病の医療費助成の対象の疾病という考え方になってございます。
また、疾病の状態の程度というものにつきましても定めてございます。
「小児慢性特定疾病医療支援とは・・・当該疾病の状態が当該小児慢性特定疾病ごとに厚生労働大臣が社会保障審議会の意見を聴いて定める程度であるものに対して行われる医療」ということでございます。
「具体的な考え方」は、こちらも点の枠線の中にお示ししております。下線部のみ読ませていただきます。
まず「療養にかかる費用に注目して、費用が多額にのぼると考えられる慢性疾患のある子どもを優先して支援の対象とすることが必要」。
2つ目に「事業の対象の範囲としては、対象となる症状や治療法を明確にすることが必要」「急性に経過する疾患や、療養のための経費が長期に低廉に留まる疾患などは対象とすべきか検討する必要」。
最後に「将来の悪化が強く予測される場合には、この視点から支援していく必要がある」というようなところでございます。
疾病によっては、状態の軽重によって幅が広いものもございますので、より重度な状態子どもの負担が軽減されるように症状や治療法などを状態の程度に具体的に示して、明確化するというような考え方になってございます。
1枚おめくりいただきまして「対象疾病等の見直しの必要性」について、まとめてございます。
今回、見直しに当たりましては「慢性疾患を抱える子どもとその家族への支援の在り方(報告)」の中でまとめております見直しの考え方をもとにして、整理させていただいているところでございます。
まず、上段のほうでございます。「医療費助成制度の安定性・持続可能性の確保の観点から、効果的な治療方法が確立するなどの状況の変化に応じて、評価・見直しを行う必要がある。また、疾患の状態の程度の基準は、より重度の子どもたちの負担を軽減するという意味で今後とも必要であるが、公平な医療費助成の観点から、対象疾患と同様に、状況の変化に応じて、評価・見直しを行う必要がある」というところでございます。
また「なお」の後にお示ししておりますように、特に類縁疾患などの整理や治療方針、診断基準の明確化の必要性があるというところも述べてございます。
具体的には、その下の枠でくくった〔参考〕のところにお示ししてございます。こちらは、この専門委員会の第1回で最初に議論いただいた際の資料からの引用でございます。
現在の、平成17年に定められました告示の疾病名につきまして「医学研究の進歩や疾患概念の整理等に伴い、近年は医療現場で使用されていない古い疾病名がある」というような問題がございます。
また「重複または類似した複数の疾病名が並列しており、統合する必要があるものがある」。さらに「包括的な表記のため、含まれる疾病名が明確化されていないものがある」ということで、これらによって申請疾病名の混乱や、各疾病の患者数等の正確な把握について支障が生じているということがございます。こういった理由をもとに、今回、見直しの必要性があるということで技術的整理を行わせていただいているところでございます。
具体的な手続きにつきましては、次のところにお示ししております。「対象疾病等の技術的整理」ということで、見直しの考え方を踏まえまして、厚生労働科学研究班から日本小児科学会様に対して、医療費助成の対象となる疾病等の検討を依頼し、日本小児科学会及び関連学会において幅広く検討していただき、候補について研究班へ提出いただいています。研究班の検討結果を踏まえて、対象疾病等の案を事務局のほうで作成させていただきました。
対象疾病等の案につきましては、一番下に書いてございます。現行の対象疾病514と2つの包括的な疾病がございます。これにつきまして、598の疾病と53の包括的疾病に整理させていただいております。
また、新規対象疾病候補につきましては、107の疾病と2つの包括的な疾病として整理しているところでございます。
資料1の説明は以上になります。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
それでは、資料1につきまして、やはり小児慢性特定疾病の支援のあり方に関する研究班の代表で、この事業にいろいろ御支援をいただきました横谷先生から、補足的な説明をお願いいたします。
○横谷参考人 では、疾患の見直し作業について、具体的な経過についてお話をいたします。
今、小倉補佐から説明がありましたように、研究班と小児科学会等が連携してこの見直し作業を行ってきました。研究班におきましては、平成22年から24年度にわたって「小児慢性特定疾患の登録・管理・解析・情報提供に関する研究」として、研究代表者松井陽先生によってその作業が行われ、平成23年から特に見直しの検討が開始されました。そして、24年の秋にこの研究班から小児科学会に対して、医療費助成の新規対象疾病の候補等の検討の依頼を行っています。
この研究班は、その後25年から「今後の小児慢性特定疾患治療研究事業のあり方に関する研究」として新たに発足し、松井先生が研究代表者になられましたが、今年度から私が担当しております。
小児科学会では、研究班からの依頼を受けまして、平成25年3月12日に第1回の小児慢性疾患委員会を開催し、その後その委員会は今年の5月21日までに9回の委員会を重ねております。この委員会は、15の関係学会の推薦委員等から成り立っておりまして、小児科学会の分科会だけではなくて、関連の外科系学会等からの推薦も得まして、全ての対象となる領域をカバーして、専門的に検討できるようにして見直し作業を行ってきました。
この見直し作業は、研究班との分担におきましては、研究班から見ますと、研究活動を進める上では小児科学会を初めとする関連学会と連携して、専門性の高い医学的知見や、最新の診断や、医療技術を加味した密接な協議を必要とする枠組みとして必要だということで、学会の協力を得て皆さんは進められてきました。この小児科学会からの見直し案は研究班に提出されまして、研究班が最終的にまとめて、厚生労働省母子保健課に提出したところです。
以上です。
○五十嵐委員長 御説明、どうもありがとうございました。
小児慢性特定疾病の見直し、あるいは新しい枠組みについての作業について御説明いただいたのですけれども、何か皆さんから御質問、御意見いかがでしょうか。
よろしいですか。
それでは、御質問ないようですので、事務局から資料2と3について説明をお願いいたします。
○小倉課長補佐 それでは、資料2をごらんください。
資料2「現行対象疾病の見直し一覧」でございます。514の疾病と2つの包括疾病につきまして、資料1に示した考え方、手続きにのっとって、技術的整理を実施しております。その結果がこの資料2の一覧表になってございます。
一覧表中の用語につきまして説明を、1枚目の紙の中段部以降に書いてございます。
注釈でございますが、名称の変更がないものについては、表中に横線でお示ししてございます。
また、現行の名称について細分類化したもの、例えば、現行の告示疾病名の中には「心房又は心室の細動」という疾病名がございます。これにつきまして「心房細動」「心室細動」という2つに細分類化しています。これを「細分」と表中でお示ししてございます。
また、現行の名称を新たな名称に変更した場合、例えば「慢性膜性糸球体腎炎」という疾病名を、今回新たな分類で「膜性腎症」という名称に変更した場合には、表中では「変更」と記載してございます。
新たに分類したほかの名称に整理(集約または振り分け)したものにつきましては「整理」と書いてございます。例としましては「アレルギー性気管支炎」を「気管支喘息」に整理してございます。「気管支喘息」につきましては、そのほかに現在の告知疾病名として「アレルギー性細気管支炎」「気管支喘息」というものがございます。新しい分類では、これら3つを集約して「気管支喘息」に整理し、一覧表の中で「整理」という形でお示ししてございます。
最後にお示ししているのが、分類から削除したものについて「削除」と書いてございます。これにつきましては後ほど詳しく説明申し上げます。
おめくりいただきまして、次からの表が整理の結果になってございます。
例示として、最初のページにございます「悪性新生物」についての表を説明させていただきます。
表中左半分が現行の小児慢性特定疾病の告示疾患名。一番左側には告示番号が示されてございます。それに対応する形で、右側に「研究班案」ということで、先生方に御検討いただきました結果としての細分類の病名を書かせていただいております。
細分類病名の左側に、先ほど申し上げました用語を用いまして、どういった形で整理したかというところをお示ししてございます。
この一覧表につきましては、11の疾患群それぞれにつきまして、514の疾病と2つの包括疾病名についてどのように変わったかというのを1つずつお示ししているところでございます。少し長くなりますので、この一覧表の詳細につきましては説明は省略させていただきます。
先ほど御説明申し上げましたが、分類から削除された疾病というものがございます。それ以外のものは全て何らかの形でほかの名称を用いて登録することができるのですが、削除病名につきましてはこれでなくなる病名になります。別途、詳細を検討しておりますので、資料3で説明をさせていただきます。
資料3をごらんください。「現行対象のうち削除を検討する疾病について」、お示ししてございます。
1番目のところに今回の技術的整理の考え方をまとめて示してございます。対象疾病の考え方として、マル1、児童期に発症、マル2、4要件、マル3、診断基準及びそれに準ずるものがあるというところを満たすものが医療費助成の対象としてございます。これについて、514の疾病について検討をし、それに満たさないものとして10の疾病が挙がりました。これらを削除候補として一覧表の中にまとめてございます。これにつきましては、1つずつ見てまいりたいと思います。
一番上が「悪性マクログロブリン血症」でございます。これにつきまして削除の理由としましては「近年になり、児童期では発症しない疾病と考えられるようになった」、マル1の「児童期に発症」を満たさないということで削除の候補として挙げてございます。
表の真ん中でございますが、平成18年から22年の小児慢性特定疾患治療研究事業における患者登録データの登録の状況もお示ししてございます。悪性マクログロブリン血症につきましては登録患者さんもいらっしゃらなかったというところでございます。
続きまして、2番目の「H鎖病(アルファー鎖病、ベータ鎖病、ガンマ鎖病、ミュ-鎖病)」につきまして、これも同じ理由において削除の候補として挙げさせていただいております。
3つ目が「腎又は腎周囲膿瘍」でございます。これにつきましては、理由としまして「近年の治療成績の向上により、慢性経過をとることがほとんどなくなったと考えられる」ということで削除の候補として挙げさせていただいております。マル2、4要件のうち「ア 慢性に経過」するというところを満たさないということになってございます。登録状況としましては、平成19年に1名の登録がございましたが、その前後に登録はなく、慢性の経過をたどる方はいらっしゃらなかったというふうに判断してございます。
4番目「特発性肺動脈拡張症」でございます。これにつきましては「近年は、使われなくなった名称・概念」ということで削除の候補に挙げております。登録者の方はいらっしゃいませんでした。
同様の理由におきまして「フレーリッヒ症候群(脂肪性器異栄養症)」「イミノ酸異常症」「家族性イミノグリシン尿症」につきましても削除の候補として挙げさせていただいております。
続きまして、8番目の「無アルブミン血症」につきましては「近年になり、長期にわたり生命を脅かす疾病ではないと考えられるようになった」、要件としましては、マル2の「イ 生命を長期にわたって脅かす」というところを満たさないということで削除の候補として挙げてございます。登録者はございませんでした。
次の「本態性高ガンマグロブリン血症」につきまして「近年は、使われなくなった名称・概念」ということで削除の候補として挙げてございます。これにつきましては、平成19年に1名の登録がございましたが、平成20年度以降登録はない状況でございます。
最後の「良性単クローン性免疫グロブリン血症(良性(本態性)M-蛋白血症)」につきましては「近年になり、長期にわたり生命を脅かす疾病ではないと考えられる」ようになり、4要件のうち「イ 生命を長期にわたって脅かす」を満たさないということで削除の候補として挙げているところでございます。
以上が資料2、3の説明でございました。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして何か御質問ございますでしょうか。
どうぞ。
○眞鍋委員 長野県の眞鍋と申します。
疾病の見直し、大変だと思います。横谷先生、ほかの先生方に本当に敬意を表したいと思います。
2つ御質問があって、1つは横谷先生に対して、1つは事務局に対してなのですけれども、この疾病の見直しについて、ICD、いわゆる国際疾病分類の分類との整合性という観点について何らか配慮はされたのか。これは技術的な御質問です。
2つ目は、資料3を拝見して安心したのですけれども、今回の疾病の削除によりまして、これまで特定疾病の対象だった人で、今回の見直しによって対象ではなくなるという方は生じないという理解でいいのかどうか。この2つ、ぜひお答えいただければと思います。
○横谷参考人 それでは、横谷から第1の質問についてお答えします。
IDC-10との関係ですけれども、やはりそれは強く意識しておりまして、疾患名を正当な、皆が使う、皆が認めている疾患名にするということでありますので、主要な用語集に載っているものを採用するということで行っておりますし、そのそれぞれの用語集はICD-10とリンクしているという形でもって整備されているものですから、用語集、ICD-10、それから、小児慢性特定疾患の疾患名とがお互いに関連がとれるような形で整備するということに努めています。
ありがとうございました。
○小倉課長補佐 事務局でございます。
御質問の2つ目につきまして、削除によって助成を受けられていた方が受けられなくなることはないかということでございますが、確認をとらせていただきまして、そういった方はございませんので御安心いただければと思います。
○五十嵐委員長 よろしいでしょうか。
ほかにいかがですか。
よろしいですか。
それでは、次に事務局から資料4の説明をしていただきたいと思います。
○小倉課長補佐 資料4をごらんください。「疾患群の見直しについて」、記させていただいております。
現行の疾患群につきましては、資料4の中ほどの図にお示ししておりますが、1から11の疾患群にまとめてございます。これにつきまして、疾病の見直し状況や各疾患群に含まれる疾病の診断・治療にかかわる医療専門領域の分類を踏まえまして、11疾患群から14疾患群に見直しを実施しているところでございます。
具体的な変更点としまして3点ございます。現行の「血友病等血液・免疫疾患群」につきまして「血液疾患群」と「免疫疾患群」の2つに分けて整理してございます。
新規のものとしましては「先天異常症候群」と「皮膚疾患群」を追加しているところでございます。
なお、「先天異常症候群」につきましては、染色体異常症の疾患等が含まれてございます。詳しくはまた後ほど説明させていただきたいと思います。
おめくりいただきまして「現行の『小児慢性特定疾患重症患者認定基準』」をごらんください。疾患群の見直しに伴いまして、重症患者認定基準についても一部見直しが必要となりましたので、こちらにお示ししているところでございます。
まず、重症患者につきまして「小児慢性特定疾患治療研究事業実施要綱」を抜粋してございます。点線の枠の中に定義を示しております。
重症患者につきましては「一部負担額の支払いを要しない患者」ということで「別表2に掲げる一定の基準に該当するもの」としてございます。別表につきまして、その下につけてございます。
「マル1 すべての疾患に関して、次に掲げる症状のうち、1つ以上が長期間(おおむね6か月以上)継続すると認められる場合」というところでございます。こちらの表にお示しします基準は、そのまま継続して使わせていただきたいと考えてございます。
下に行きまして「マル2 マル1に該当しない場合であって、各疾患群に関して以下の項目に該当する場合」というところで、おめくりいただきまして、疾患群によってマル1の基準に該当しない重症患者さんを想定した基準を、疾患群ごとの該当項目として記してございます。こちら、現行のものを並べているところでございます。
4のところに記載してございますのが、新たに追加した2つの疾患群についてでございます。これらに係る重症患者認定基準を、専門領域の関係学会様に相談させていただきまして作成してございますので、御協議いただければと考えてございます。
まず「皮膚疾患群」につきまして、案としまして「知能指数20以下、又は1歳以上の児童において、寝たきりのもの」としてございます。この理由につきましては、今回の見直しにおいて、『先天代謝異常』から『皮膚疾患群』に一部疾病が整理されたことから、『先天代謝異常』の基準を用いてはいかがかというところでございます。一部の疾病と申しますのが「色素性乾皮症」「先天性魚鱗癬」になってございます。
もう一つの新たな疾患群である「先天異常症候群」につきましては、「上記の項目のいずれかに該当するもの」としまして、上にお示ししております表の最下段に示すことで基準を儲けたいと考えてございます。この理由につきましては、当該疾患群に含まれる疾病の症状が多臓器にわたることから、他の疾患群のいずれかの重症度認定基準を満たすことを要件とさせていただきたいと考えているところでございます。
以上が資料の説明になります。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問ございますでしょうか。
○小林委員 よろしいでしょうか。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○小林委員 難病ネットの小林です。
この認定基準、別表の2、それから、下の疾患別のことなのですけれども、これは現状がこうなっていて、これをこのままということなのですね。変更は何もないという。
○小倉課長補佐 事務局でございます。
お示ししております別表の2につきましては、御指摘のとおり現行のまま使わせていただきまして、加えまして、新たに2つ疾患群、「皮膚疾患群」と「先天異常症候群」が今回追加となってございます。これらの疾患群につきましても重症の方が含まれると考えてございますので、別途基準を設けて、そういった方々にも手当てを施したいというところで、今回案を提出させていただいているところでございます。
○五十嵐委員長 よろしいですか。
○小林委員 はい。
○五十嵐委員長 ほかはいかがでしょうか。
特にないようですね。
それでは、続きまして、事務局から資料5と6の説明をお願いしたいと思います。
○小倉課長補佐 資料5をごらんください。
資料5につきましては、現在の疾患群を整理したものに加えまして、新規の対象疾病の一覧を1つの表にまとめてございます。
資料5の一番上から疾患群の1「悪性新生物」。ずっと最後まで、14の疾患群につきまして整理をお示ししているところでございます。
表の見方でございますが、表の左半分に研究班の先生方におまとめいただきました分類名が記載されてございます。「大分類」「細分類」ということで、現在告示に用いられているようなところが大分類、細分類両方にわたって記載されているようなことになっていますが、医学的な見地からこういった形で整理していただいているところでございます。
また、表の右側につきまして「状態の程度」というところで、各疾患に相当するような医療助成の対象となる疾患の状態の程度につきまして、それぞれの疾患について適用を書いてございます。基本的には、現在行われています状態の程度をそのまま用いているようなところでございます。
資料5の説明につきましては、以上になってございます。
続きまして、資料6の説明に進みたいと思います。
資料6は、新規対象疾病の候補の一覧をお示ししているところでございます。
新規対象疾病につきましては、先ほど横谷先生からも御説明いただきましたが、関係する学会様に意見を募りまして、現在の医学的な見地から小児慢性特定疾病の対象としてふさわしいと思われる疾患を全て洗い出していただいたところでございます。そちらつきまして事務局のほうで整理させていただき、こちらの一覧にまとめてございます。
一覧表につきましては、番号は、今回の審議対象となります通し番号を振ってございます。
続いて、疾患群。14に分けました疾患群のどれに相当するかというところを記載してございまして、一番右に疾病名を書いてございます。
1から109まで、109の新規の候補疾患を並べているところでございます。それぞれの疾患につきましては、次に説明申し上げます資料7で詳細を御説明させていただきたいと思います。
以上が資料5と6の説明でございます。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
それでは、資料5と6につきまして、何か御質問ございますでしょうか。
私からちょっと伺いたいのですが、横谷先生、資料6の9番ですね。「内分泌疾患群」の「中枢性塩喪失症候群」というのは「塩類」でなくてもいいのですか。一般的には、塩類のほうが多いような気がするのですが。
○横谷参考人 横谷です。鋭い御指摘ありがとうございます。
「塩類」というのと両方あるのです。それで、調べたところこちらのほうが多いということになりましたが、もう一度、再度確認してみます。検討の課題の1つでありましたので、もう一度確認いたします。
○五十嵐委員長 英文名は「salt」なのですね。
○横谷参考人 そうです。
○五十嵐委員長 確かに「salt losing」だから「塩」でいいのだと思います。
○横谷参考人 両方ありますが、用語集との整合性とかなどでそうしたと思います。再度確認しておきます。ありがとうございます。
○五十嵐委員長 わかりました。申しわけございません。
もう一点なのですが、これは皆さんにお考え戴きたく願います。15番の「ウェジナー」は2011年のチャペルヒルの会議で、今後は使用しないことに決まりました。そこで、「旧名ウェジナー肉芽腫症」という様に「旧名」を付けて使うことが多くなっています。そこで、できれば「旧名ウェジナー肉芽腫症」とすることを御検討いただきたいと思います。
○小倉課長補佐 事務局でございます。
五十嵐先生から御指摘いただきました点につきまして、事務局のほうでも少し引っかかりがございまして、学会様のほうに問い合わせをさせていただいてございます。学会様からの御返答としましては「ウェジナー肉芽腫症」というものが慣例的によく使われているということで、現場で診断するにあたっては漏れが少ないという点で名称を残してほしいというふうな御要望でございました。
先生の御指摘もいただきましたところですので「旧名」をつけて記載するかどうかというところで御意見を頂戴できれば、検討させていただきたいと思います。
○五十嵐委員長 よろしくお願いします。
ほかはいかがでしょうか。
どうぞ。
○益子委員 川崎市の益子です。
これは要望ですけれども、申請を受けるほうの市町村は、まず最初に事務屋がチェックしますので、ぜひ今まで使っていた病名と対照できるように。先生方は、全て新しい病名で書いてくださるとは限りませんので、混乱のないようにお願いしたいと思います。
○五十嵐委員長 これは要望ということで、御検討いただきたいと思います。
ほかはいかがでしょうか。
よろしいですか。
どうぞ。
○益子委員 川崎市の益子です。
新しい分類で「先天異常症候群」というのが追加されたということで拝見したのですけれども、例えばダウン症候群で、このア、イ、ウを満たせばいいということなのですが、ダウンで腫瘍を合併したときは悪性新生物のほうに登録するのでしょうか。先天異常症候群に登録するのでしょうか。ダウンがあってさらに腫瘍ができたとかいう場合はどうすればいいのですか。ちょっと細かいですが。
○小倉課長補佐 ありがとうございます。事務局でございます。
ダウン症候群につきまして、御指摘のように腫瘍性の疾患についての検討の対応が抜けてございましたので、見直させていただきたいと存じます。
それと、登録につきましては、「先天異常症候群」のほうで対応する疾病がございましたら、各臓器別に複数の登録をするのではなくて、「先天異常症候群」の一つの疾病名として登録していただきたいと思います。これにつきましては、疾病そのものがどういった形でどういうような経過をたどって治癒していく、あるいは疫学的な背景を持つのかというところを明らかにするというところにも大きな目的がございますので、臓器疾病ごとに登録されるのではなくて、複数の臓器疾病を持った1つの疾患としてどういったものになっていくのかという疾病登録の観点から「先天異常症候群」として登録していただきたいというところでございます。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○水田委員 水田ですけれども、「慢性消化器症候群」のところで、81番の「短腸症」とあるのですが、短腸症というのは生まれつき腸が短腸になっている人ばかりではない。そういう人のほうが珍しくて、むしろ「ヒルシュスプルング病およびその類縁疾患」とか、それから、ほかの疾患で何回も何回も腸を切っているうちに結果として腸が短くなったという人のほうが多くなるのですが、そうしたとき原疾患をどうするのかということですね。現在は「短腸症」という診断もつけてもいいとお医者さんも思っているのかもしれないし、それによるいろいろな障害が起こってきて、子供たちは食べられない成長発育障害が来るのですけれども、それの原疾患があるときは、そちらの原疾患はどういうふうな書き方をするのかなと思って。
○木下課長補佐 事務局でございます。
後ほど資料7で個々の検討シートの御説明をしたいと思いますが、資料7の82ページをお開きいただければと思います。
今、水田委員から御指摘ございましたように、2.のマル1の記載をごらんいただきますと、先天的に腸疾患をお持ちで短腸になっている場合と、今、御指摘ありましたようにその他の理由、ここでは「外傷など」としていますが、恐らくここに含まれる「など」のところで、他の疾患によって小腸を切除した結果短腸症になった場合というようなケースが含まれているかと思います。その場合、原疾患で対応するのか、結果的に短腸症という症状を呈するような状態になったら登録するかにつきましては、関係学会と今後御相談させていただいて、登録方法については具体的にお示しできるように検討したいと思います。
御指摘ありがとうございました。
○五十嵐委員長 よろしいでしょうか。
それでは、5、6の説明をいただいたということで、次に資料7に移りたいと思います。
資料7は、非常に詳しい資料が続いておりますので、適当に区切りながら御質問を、あるいは御意見をいただきたいと考えております。
それでは、まず、1番から9番までですね。「非典型溶血性尿毒症症候群」から、9番の「中枢性塩喪失症候群」までにつきまして、御説明をいただきたいと思います。
○小倉課長補佐 資料7をごらんください。
「新規対象疾病候補検討シート」でございます。まず、このシートの見方について簡単に説明させていただきます。
シートの左上のほうに通し番号を振ってございます。一番上は1番から始まってございます。これが先ほど資料6で説明させていただきました通し番号に一致するようになってございますので、資料6につきまして目次的に御参照いただければと思います。
その下に、候補となる疾病名がございます。
続きまして、1.に「疾病について」ということで、所属する「疾患群」、そして「疾病の概要」「診断のガイドライン等」というふうに続けております。「診断のガイドライン等」につきましては、診断基準やそれに準ずるものがあるかどうかということで、診断の根拠となるものをお示ししているところでございます。
その下の「2.疾病の特徴」につきましては、小児慢性特定疾病の医療助成の対象となる4要件を満たしているかどうかというところを1つずつ書いてございます。
中ほどにあります「○」がついているところにつきましては、関連学会様のほうで御検討いただきまして、それぞれの要件を満たしているかどうかという御判断を記しているところでございます。
そして、一番下の3.のところが「対象となる疾病の状態の程度」でございます。これにつきましては、当該疾病の症状や治療の状況につきまして、医療の対象となるような状態の程度がどうかというところを記載しているところでございます。基本的には現行の告示にございます状態の程度に並ぶような形でつくっていただいているところでございまして、疾病の病態に関して学会様の御意見を踏まえながら整理させていただいているものでございます。
それでは、1番目の疾患「非典型溶血性尿毒症症候群」から始めさせていただきたいと思います。
本疾病につきましては、疾患群は「慢性腎症候群」。
疾病の概要につきましては、微小血管症性の溶血性貧血、血小板減少、急性腎障害を3主徴とする疾患でございます。志賀毒素による溶血性貧血とADAMTS13活性著減で発症する血栓性の血小板減少性紫斑病以外の血栓性微小血管症候群でございまして、多くが補体活性化制御因子の先天異常によるものというふうに説明がなされています。
診断のガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児腎臓病学会様の文責で、日本小児科学会様が監修してくださっています。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たすと判断されてございます。
3番目の「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「治療で、ステロイド薬、免疫抑制薬、生物学的製剤、抗凝固薬、血漿交換療法、輸血のうち1つ以上を用いる場合、または腎移植を行った場合」としてございます。
1枚おめくりいただきまして、2番目の疾病に移ります。候補疾病名「特発性間質性肺炎」でございます。
この疾病につきましては、疾患群は「慢性呼吸器疾患群」でございます。
疾病の概要としましては「びまん性肺疾患として胸部放射線画像上両側びまん性の陰影を認める影があるような疾患のうち、肺の間質を炎症の場とし、原因を特定できない疾患」というものでございます。
診断のガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児呼吸器学会様の文責で、日本小児科学会様の監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、これも4要件全てを満たす疾病でございます。
3.の「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「疾病名に該当する場合」としてございます。
次にまいりまして、3番目の疾病。候補疾病名「肺胞微石症」。
この疾病につきまして、疾患群は「慢性呼吸器疾患群」、疾病の概要としましては「肺胞内にリン酸カルシウムを主成分とする微小結石が蓄積することにより呼吸障害が徐々に進行する常染色体劣性遺伝疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児呼吸器学会様の文責で、日本小児科学会様が監修してくださっています。
「疾病の特徴」としましては、4要件を全て満たす疾病と考えられてございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「疾病名に該当する場合」としてございます。
次にまいりまして、4番目。候補疾病名「閉塞性細気管支炎」についてでございます。
疾病につきまして、疾患群は「慢性呼吸器疾患群」。
疾病の概要としまして、不可逆性の細気管支狭窄によって労作時、運動時等の呼吸困難や低酸素血症などの換気の障害を呈する疾患ということでございます。
「診断の手引き」、日本小児呼吸器学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病と考えられてございます。
3.の「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「疾病名に該当する場合」としてございます。
次にまいりまして、5番目の候補疾病「リンパ管腫・リンパ管腫症」につきまして、疾患群は「慢性呼吸器疾患群」、疾病概要は「中枢神経系を除く軟部組織や骨、肝臓、脾臓、肺、縦隔などにびまん性にリンパ管組織が増殖する非常に稀な先天性疾患」ということでございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児外科学会様文責、日本小児科学会様の監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「治療が必要な場合」としてございます。
次に進みまして、6番目の候補疾病「先天性横隔膜ヘルニア」につきまして、疾患群は「慢性呼吸器疾患群」、疾病の概要としましては「横隔膜の先天的な欠損により、腹腔内の臓器が胸腔内へ脱出して生じる先天性の疾患」ということでございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」として、日本小児外科学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病ということでございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「治療が必要な場合」としてございます。
次に進みまして「慢性心疾患群」に入りますが、これにつきまして、現在の基準を一部修正してお示ししてございます。
「対象となる疾病の状態の程度」、本文中に「第1基準」「第2基準」「第3基準」というふうに書いてございます。それぞれ次に掲げる基準のことを言ってございます。
第1基準につきましては「現在治療中で、強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬、ベータ遮断薬、肺血管拡張薬のいずれかが投与されている場合。」
第2基準としましては「次のマル1からマル9のいずれかが認められていること。マル1、肺高血圧症(収縮期血40ミリメートルHg以上)、マル2、肺動脈狭窄症(右室-肺動脈較差20ミリメートルHg以上)マル3、2度以上の房室弁逆流、マル4、2度以上の半月弁逆流、マル5、圧較差20ミリメートルHg以上の大動脈狭窄、マル6、心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動、マル7、左室駆出率0.6以下、マル8、心胸郭比60%以上、マル9、圧較差20ミリメートルHg以上の大動脈再狭窄」となってございます。
第3基準につきましては「最終手術不能のためチアノーゼがあり、死に至る可能性を減らすための濃厚なケア、治療及び経過観察が必要な場合」ということで、第1基準から第3基準を設けているところでございます。
次のページに進みまして、7番目の候補疾患について御説明します。「肺動脈狭窄症」で、これが先ほど説明しました「慢性心疾患群」に含まれる疾患でございます。
疾病の概要としまして「先天性もしくは総肺静脈還流異常の術後に発症する肺静脈が狭窄ないし閉鎖する難治性で予後不良の疾患」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児循環器学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「治療中である場合又は第2基準若しくは第3基準を満たす場合」でございます。
次に進みまして、8番目の候補疾病でございます。「フォンタン(Fontan)術後症候群」でございます。
この疾病につきましても「慢性心疾患群」に含まれるものでございます。
疾病の概要としましては「右心室、左心室の2心室が機能できない単心室血行動態疾患に対して幼児期に施行されるフォンタン手術後に、低心拍出量、高中心静脈圧が続き、不整脈、蛋白漏出性胃腸症、血栓塞栓症、心不全、肺高血圧、肝障害、腎不全など全身の臓器不全をきたす症候群」でございまして「根本治療が無い予後不良の疾患」でございます。
これにつきましては「診断の手引き」、日本小児循環器病学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
この疾患につきましては、現行の告示疾患では第2基準の中に「フォンタン術後」というものがございましたが、学会様の御要望がございまして、フォンタン術後の状態というものが特殊な状態を示して、それがまた長期にわたって共通する特殊なケアが必要だということで、新しい疾患として登録して今後の状況を確認して、患者様の治療・研究に役立てたいということがございましたので、一つの疾病として取り上げさせていただいているところでございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「フォンタン(Fontan)型の手術をした場合」とさせていただいております。
次に進みまして、9番目の候補疾病でございます。「中枢性塩喪失症候群」。
この疾病につきましては、疾患群は「内分泌疾患群」、疾病の概要としましては「心房性ナトリウム利尿ペプチドの過剰分泌の結果生じる疾患」でございます。「主に中枢神経疾患に見られる。低ナトリウム血症に、尿ナトリウム排泄量上昇、尿排出過剰、体液量減少、正常又は高い尿酸、バソプレシンの低下、ナトリウム利尿ペプチド濃度上昇を伴う」疾患でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児内分泌学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「治療で、補充療法、機能抑制療法、その他の薬物療法を行っている場合」としてございます。
以上、区切りになります。
○五十嵐委員長 御説明ありがとうございました。
1から9までの疾患の説明をいただきましたけれども、何か御質問、御意見いかがでしょうか。
○大澤委員 東京女子医大の大澤でございます。
先天性心疾患の患者さんで、しばしば知的障害、発育障害など合併されることが多いのですけれども、指定された援助を受ける場合に、神経系の検査ですとか、神経系の治療ですとか、そういうものに関しての治療費というものはカバーされることになるのでしょうか。
○小倉課長補佐 事務局でございます。
医療助成の対象になりますのが、対象となる疾病に起因する症状でございますので、先生が御指摘されたような先天性の心疾患につきまして、循環動態が悪いことで脳への血流低下があったりとか、原疾患によって脳の形態異常があって知能障害や発育障害が起き出すというようなことがございました場合は、その疾患名で登録され医療費が助成されるという形になります。
○五十嵐委員長 ほかにいかがでしょうか。
どうぞ。
○安達委員 明星大学の安達です。
基本的なことでちょっと教えていただきたいのですけれども、新規で、現行の対象のうち削除する検討の疾病について、削除理由等、登録者数等について御説明いただきましたが、新規の場合について逆の考え方ということでよろしいのでしょうか。
例えば、登録者数がいる。当然いると思うのですが、あるいは備考のところで、近年になって児童期では発症する疾病と考えられるようになったとか、そういうように読みかえてということでよろしいでしょうか。
○小倉課長補佐 事務局でございます。
基本的には、最近の医学の知見によって疾患の概念が明らかになり、現行の小児慢性特定疾病に含まれていないような疾病というものが候補として挙げられているところでございます。
登録の状況につきましては、基本的には、登録されるような疾病名がないということで公式のデータとしてはない状況でございます。
○五十嵐委員長 よろしいですか。
○安達委員 はい。
○五十嵐委員長 例えば1番の病気は、以前は診断もつかないで、よくわからないで患者さんが亡くなっていってしまうことが多かったと思います。最近は病気の原因がわかり、良い治療法も開発され、予後もよくなってきています。
8番の病気は、フォンタン手術などをすることによって、生命予後が劇的によくなりました。ですから、医療の進歩等で病気を持つ患者さんの生命予後が改善され、今までの小児慢性特定疾患の事業でカバーできなかった疾患が増えてきています。その様に御理解いただければと思います。よろしいでしょうか。
ほかはよろしいですか。
では、続きまして、10番から25番までを御説明ください。
○小倉課長補佐 では、検討シートの10番から始めさせていただきます。
候補疾病名「全身性エリテマトーデス」。
「疾病について」、疾患群は「膠原病」に含まれます。
疾病の概要としましては「全身性炎症性病変を特徴とする自己免疫性の疾患」でございます。「発熱、全身倦怠感などの炎症を思わせる症状と、関節、皮膚、内臓などのさまざまな部位に多様な症状が一度に、あるいは次々に起こる疾病」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「治療で、非ステロイド系抗炎症薬、ステロイド薬、免疫調整薬、免疫抑制薬、抗凝固療法、ガンマグロブリン製剤、強心利尿薬、理学作業療法、生物学的製剤、血漿交換療法のうち1つ以上を用いている場合」としてございます。
次に進みまして、11番。候補疾病名が「皮膚筋炎・多発性筋炎」でございます。
本疾患につきましても、疾患群は「膠原病」でございます。
疾病の概要としまして「主に体幹や四肢近位筋群、頸筋、咽頭筋などの筋力低下をきたす自己免疫性の炎症性筋疾患」でございます。典型的な皮疹を伴うものは皮膚筋炎と呼ばれるものでございます。
診断のガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどのものと同じ基準を設けさせていただいております。
次に進みまして、12番目の候補疾病でございます。「抗リン脂質抗体症候群」。
「疾病について」でございますが、疾患群は「膠原病」、疾病の概要としましては「抗リン脂質抗体を有し、臨床的に動静脈の血栓症、血小板減少症、習慣流産・死産・子宮内胎児死亡などを認める疾患」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」としましては、これも先ほど出てまいりました膠原病の状態の程度を同じく使わせていただいております。
次に進みまして、13番目の候補疾病にまいります。「ベーチェット(Behcet)病」。
この疾病につきましても、疾患群は「膠原病」でございます。
疾病の概要としましては「多臓器侵襲性の難治性の疾患。口腔粘膜のアフタ性潰瘍、皮膚症状、ぶどう膜炎、外陰部潰瘍を主症状とし、急性炎症性発作を繰り返すことが特徴」の疾患でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」。文責が抜けてございますが、同じく日本小児リウマチ学会様の文責でございます。日本小児科学会様の監修のものがございます。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましても、先ほど来と同じ基準を使わせていただきたいと考えてございます。
次に進みまして、14番目「大動脈炎症候群(高安動脈炎)」。
この疾病につきまして、疾患群は「膠原病」でございます。
疾病の概要としましては「大動脈とその主要分枝及び肺動脈、冠動脈に狭窄、閉塞又は拡張病変をきたす原因不明の非特異性炎症性疾患」でございます。「狭窄ないし、閉塞した動脈の支配臓器の虚血障害、あるいは拡張病変による動脈瘤がその臨床病態の中心をなす」疾患でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」。こちらにつきまして、日本小児リウマチ学会様の文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病で共通のものを使わせていただく予定としてございます。
おめくりいただきまして、15番目の候補疾病に移りたいと思います。
「多発血管炎性肉芽腫症(ウェジナー(Wegener)肉芽腫症)」。こちらが先ほど御指摘受けました名称のものでございます。
この疾病につきまして、疾患群は「膠原病」で、疾病の概要としましては「発熱、全身倦怠感、食欲不振などの炎症を思わせる症状と、臓器の炎症による症状を呈する血管炎症候群」でございます。病理学的な特徴がございまして、マル1、全身の壊死性・肉芽腫症の血管炎、マル2、上気道と肺を主とする壊死性の肉芽腫性炎。「炎症」ですね。失礼しました。一文字抜けておりました。マル3、半月体形成腎を示すものでございます。
診断のガイドラインにつきましては「診断の手引き」。こちらも抜けて大変失礼いたしました。日本小児リウマチ学会様のものがございます。日本小児科学会様が監修してくださっています。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただきたいと考えております。
次に移りまして、16番目の候補疾病でございます。「結節性多発血管炎」。
「疾病について」でございますが、疾患群は「膠原病」。
疾病の概要としまして「全身の諸臓器に分布する中型血管を主体として血管壁に炎症を生じ、多彩な臓器症状を呈する疾患」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただきたいと考えてございます。
次に進みまして、17番「顕微鏡的多発血管炎」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「膠原病」。
疾病の概要としましては「小血管(毛細血管、細小静・動脈)を主体とした壊死性血管炎」でございます。「血管壁への免疫複合体沈着がほとんどみられないことと抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性率が高いことが特徴」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」がございます。文責につきまして抜けておりまして申しわけございません。こちらは確認しまして、改めて御報告させていただきたいと思います。日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たしてございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使いたいと考えております。
次に進みまして、18番「好酸球性多発血管炎症性肉芽腫症」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「膠原病」でございます。
疾病の概要としましては「気管支喘息やアレルギー性鼻炎を前駆症状として発症する中小動脈の多発性血管炎」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、こちらも膠原病共通のものを使いたいと考えてございます。
次に移りまして、19番目。候補疾病名「再発性多発軟骨炎」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「膠原病」でございます。
疾病の概要としまして「全身の軟骨組織で繰り返し起こる炎症を特徴とする自己免疫疾患」でございます。「耳介軟骨に初発することが多く、鼻及び全身の関節軟骨、眼や皮膚、気道軟骨や心血管系に炎症症状を生じることもある」疾病でございます。
診断のガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病の共通のものを使いたいと考えてございます。
次に移りまして、20番目。候補疾病名「強皮症」でございます。
疾患群は「免疫疾患群」と書いてございますが、これは間違いですね。失礼しました。疾患群につきましては「膠原病」で登録させていただきたいと思います。
疾病の概要としましては「皮膚硬化をはじめとした全身臓器の線維化を特徴とする原因不明の慢性疾患」でございます。
診断のガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただきたいと思っております。
続きまして、21番。候補疾病名「混合性結合組織病」でございます
疾病につきましては、疾患群は「膠原病」。疾病の概要としましては「全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、強皮症様所見の混在する疾患」で、「重複症候群の一病型に分類される」疾病でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただきたいと思います。
続きまして、22番。候補疾病名「家族性地中海熱」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「膠原病」、疾病の概要としましては「地中海沿岸のユダヤ系民族を中心に多発する周期性発熱症候群」で、「発熱時間が比較的短く、漿膜の無菌性炎症による腹痛・胸痛・関節痛を伴うことが特徴」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、小児免疫不全症研究会文責のもの、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たすものでございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただきたいと考えております。
次に進みまして、23番。候補疾病名「クリオピリン関連周期熱症候群」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「膠原病」、疾病の概要としまして「クリオピリンの異常により発症する自己炎症性疾患の総称」でございます。「軽症型の家族性寒冷蕁麻疹、中間型のマッカルウェルズ(Muckle-Wells)症候群、重症型のシンカ(CINCA)症候群(別名:ノーミッド症候群)の3症候群が含まれる」疾患でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただきたいと考えております。
続きまして、24番目。候補疾病名「ブラウ(Blau)症候群/若年発症サルコイドーシス」でございます。
疾患群は「膠原病」、疾病の概要としましては「若年発症サルコイドーシスは、乳幼児期に発症し、胸部病変を伴わず、関節炎、ぶどう膜炎、皮膚炎を3主徴とする自己免疫疾患」でございます。「Blau症候群は、若年発症サルコイドーシスと臨床的に酷似する常染色体優性に遺伝する疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきまして、文責が抜けてございましたので、確認してまた御報告させていただきます。日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使わせていただく予定となってございます。
次25番目の疾患でございます。候補疾病名「インターロイキン1受容体拮抗分子欠損症」でございます。
「疾病について」、症候群は「膠原病」でございます。
疾病の概要としましては「多発性骨髄炎、骨周囲炎、膿疱症を特徴とする小児期早期発症の自己炎症性疾患」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児リウマチ学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、膠原病共通のものを使いたいと思います。
説明中、診断のガイドライン等で文責が抜けているものがございました。次回、確認をしまして一覧をつくりまして御提出させていただきたいと思います。不備につきましてはお詫び申し上げます。失礼いたしました。
以上でございます。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
それでは、10から25の疾患につきまして何か御質問ございますでしょうか。
どうぞ。
○井田委員 慈恵医大の小児科の井田と申します。
ちょっとお伺いしたいのですが、今、ここの25まで出てきたところは、結構難病に入っている疾患が多かったと思うのです。後でも出てきますけれどもね。そうすると、今までこういう方は一応難病で登録されていて、今後は小児期であれば小児慢特で登録していただくというシステムに変更するということで解釈してよろしいのでしょうか。
○小倉課長補佐 事務局でございます。ご質問ありがとうございます。
御指摘のとおり、現在特定疾患に含まれるような疾患が多く含まれてございます。医療費において自己負担の面では小児慢性特定疾患のほうが難病に比べて軽いという点から、こちらの小児慢性特定疾患の助成を受けていただくのがふさわしいのではないかというふうには考えてございます。
○井田委員 では、患者さんがいた場合には、今までは難病でしたけれども、小児期発症というか小児、18歳まではこちらで登録して、あとは難病のほうに移行するという形をとることになるわけですね。
○小倉課長補佐 事務局でございます。
御指摘のように、小児慢性特定疾病と難病のほうの医療助成の制度の違いについて御説明をいただきまして、それでも難病のほうで登録したいという御希望があれば、それは難病のほうにということにはなると存じますが、基本的には小児慢性特定疾病のほうに登録していただきまして、登録管理をさせていただければと思います。
また、難病に移行される時期にあたっては、データの移行が速やかにいきますように、登録システムのほうで検討させていただきたいと考えているところでございます。
○井田委員 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 ほかに。
はい、どうぞ。
○小林委員 難病ネットの小林です。
その話が出たものですから、引き続き関連したお話なのですけれども、今のお話ですと、20歳までは小児慢性疾患で、20歳以上は特定疾患というふうに御説明をいただいたということで、大変ありがたいなと思います。
もう一つは、今度は特定疾患のほうなのですけれども、小児慢性疾患が、20歳になったら特定疾患に今、300なると言っているのですけれども、一体どのぐらいなるのか、どういうふうにこうしていくのか、その辺をですね。一番最後にお聞きしようかと思っていたのですけれども、井田先生が今、おっしゃったので先に出てしまいますが、小澤補佐もお見えになっていますので、ちょっとお聞きしたいなと思います。お願いします。
○小澤疾病対策課課長補佐 健康局疾病対策課でございます。
小林委員のほうから、難病の特定疾患の疾病に関してお尋ねいただきましたが、基本的には、7月28日の日から指定難病検討委員会のほうで対象疾病について御検討させていただきますので、その中で疾病に関しては御議論いただくような形になっておりますので、今、この場でどういうふうになるのかというのを申し上げるのは難しいということでお答えさせていただきたいと思います。
○小林委員 小林です。
基本方針が、今、お話になったように小児の場合は小児慢性でやっていくのだというふうなことになっていくと、小児慢性だけがそのまま20歳で切れてしまうのか、難病は、特定疾患は18歳まで小児慢性というふうになっていますから、具体的な疾患名よりかは、そこの基本方針というようなことはどういうふうな方向でいくのかというのをお尋ねしたいと思ったわけなのです。お願いします。
○小澤疾病対策課課長補佐 健康局疾病対策課でございます。
一応我々としては、難病法の中で、これまでも国会審議等でも議論いただきましたけれども、その中で要件を満たすものについては対象にしていくというスタンスでございますので、疾病に関して希少性であるとかそういった要件を満たしていれば、我々のほうでも指定難病として対象にしていくというような方針でございます。
○小林委員 小林です。
つまり、今のところ具体的にこんな方針でいくというようなことはまだ考えていないというふうに理解をしておいてよろしいのですか。
○小澤疾病対策課課長補佐 具体的な方針と申しますと。
○小林委員 小児慢性疾患を特定疾患の中に受け入れていくという方針については、今のところまだ具体的なことは考えていないという、そういう意味なのでしょうか。
つまり、小児慢性疾患を、例えば優先的にこういう候補として挙げていくとか。つまり、これはトランジションの問題なのですけれども、そういうようなことは考えてないという意味に今、受けとめたのです。
○小澤疾病対策課課長補佐 健康局疾病対策課でございます。
また、どういうものを対象にしていくかという具体的なお話は、指定難病検討委員会のほうで考え方を述べさせていただきますけれども、今、おっしゃられたように、小慢の中で我々の難病の対象疾病に当たるようなものがあるとすれば、それは対象とさせていただくということで考えております。
○五十嵐委員長 これについては、28日以降に難病のほうが具体化してきて全貌が見えてきたら、その後の段階で母子保健課と疾病対策課とで相談していただいて、方針を明らかにしていただけるといいですね。
○小林委員 そうですね。
○五十嵐委員長 それでよろしいですね。
○小林委員 はい。
○五十嵐委員長 御検討ください。お願いしたいと思います。
○小澤疾病対策課課長補佐 健康局疾病対策課でございます。
一応母子保健課のほうとも話はしておりまして、我々としても指定難病検討委員会の中でどういう形でそういうものを指定していくかというのはお示しをさせていただくような形になるとは思いますけれども、今の現状におきましては、まだ委員会のほうも始まっておりませんので、申し述べるのは差し控えさせていただきたいということでございます。
○五十嵐委員長 ぜひ近い将来検討していただきたいと思います。
それでよろしいですか。
○小林委員 はい。
○五十嵐委員長 ほかはよろしいですか。
それでは、続きまして、番号26番の「ファンコニ(Fanconi)貧血」から、38番の「ジュベール(Joubert)症候群関連疾患」まで御説明をお願いいたします。
○小倉課長補佐 では、検討シートのほうをごらんください。
26番、候補疾病名「ファンコニ(Fanconi)貧血」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「血液疾患群」でございます。
疾病の概要ですが「Fanconiが最初(1972年)に報告した染色体異常による先天性造血不全症候群の一つ」でございます。「汎血球減少、皮膚の色素沈着、奇形、低身長、性腺機能不全が特徴」でございます。
診断のガイドライン等につきまして、ここも不備がございまして申しわけございません。確認して後ほど報告させていただきます。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきまして「治療で、補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析、血液透析のうち、一つ以上を実施する場合」としてございます。
次に進みまして、27番。候補疾病名「再発不良性貧血」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「血液疾患群」でございます。
疾病の概要ですが「末梢血において全ての血球減少(汎血球減少)と骨髄の細胞密度の低下(低形成)を特徴とする症候群」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、小児血液がん学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じになりますが「治療で、補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析、血液透析のうち、一つ以上を実施する場合」としてございます。
次に進みまして、28番。候補疾病名「自己免疫性リンパ増殖症候群(ALPS)」でございます。
疾患群は「免疫疾患群」でございます。
疾病の概要でございますが「免疫系の制御機構の1つであるアポトーシス誘導能の欠損により発症し、自己反応性T細胞、あるいは自己抗体産生B細胞の増殖により、多様な自己免疫疾患を合併することを特徴とする疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、小児免疫不全症研究会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、「治療で、補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、感染症予防療法、造血幹細胞移植、腹膜透析、血液透析のうち、一つ以上を実施する場合」としてございます。
次に進みまして、29番目。候補疾病名「髄膜脳瘤」でございます。
この疾病から疾患群が変わりまして、「神経・筋疾患群」になります。
疾病の概要でございますが「神経管からの閉鎖障害による頭蓋骨形成不全、部分皮膚欠損があり、頭蓋骨の欠損部から神経組織と髄膜が突出した奇形」で「水頭症を伴うことが多い」のが特徴の疾患でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様の文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」につきましては、4要件全てを満たすものでございます。
「対象となる疾病の状態の程度」でございますが「けいれん発作、自閉傾向、意識障害、行動障害(自傷行動、多動)、知的障害、運動障害、排尿排便障害、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するもの)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚の低下、骨折または脱臼のうちいずれか一つ以上が続く場合」としてございます。
続きまして、30番目に進みます。候補疾病名でございますが「脊髄髄膜瘤」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要ですが「神経管の閉鎖障害による椎弓形成不全、部分皮膚欠損があり、脊髄や神経組織が外表に露出した奇形」でございます。
ガイドラインにつきましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様の文責で、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどのものと同じものを使いたいと考えてございます。
次に進みまして、31。候補疾病名「仙尾骨奇形腫」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要は「原始胚細胞の遊走異常により仙尾部に生じる奇形腫」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児外科学会文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えてございます。
次に進みまして、32番。候補疾病名「滑脳症」でございます。
疾患群は「神経・筋疾患群」、疾病の概要としましては「神経の発生過程の異常により生じる先天性疾患」で「脳の表面に脳回がなく、平滑であることが特徴」の疾患でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為、多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で治療を要するもの)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折または脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合」としてございます。
次に進みまして、33番目。候補疾病名「裂脳症」でございます。
「疾病について」、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要は「脳形成障害により脳性麻痺、てんかん、知的障害をきたす先天性疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどのものと同じものを使いたいと考えてございます。
次に進みまして、34。候補疾病名「全前脳胞症」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要としましては「顔面中央部の低形成と大脳の左右不分離を特徴とする先天奇形症候群」でございます。「顔面奇形、けいれん発作、重度の精神運動発達遅延、尿崩症・脱水、低体温、摂食障害、成長障害、呼吸循環障害を呈する」疾患でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えてございます。
35番に進みます。候補疾病名「中隔視神経形成異常症(ド・モルシア(De Morsier)症候群」でございます。
症候群につきましては「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要ですが「透明中隔欠損、視神経低形成、脳下垂体機能低下症を三主徴とし、脳奇形の合併や、視力障害、顔面奇形、内分泌症状を呈する先天性の疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えてございます。
次、36番に進ませていただきます。候補疾病名「ダンディ・ウォーカー(Dandy-Walker)症候群」でございます。
疾患群は「神経・筋疾患群」、疾病の概要でございますが「菱脳の発生異常により生ずる小脳、脳幹およびそれらを容れる後頭蓋窩の特徴的な形態的変化を呈する先天性疾患」でございます。
診断のガイドライン等としましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」として、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えてございます。
次に進みまして、37番。候補疾病名「先天性水頭症」でございます。
疾患群は「神経・筋疾患群」、疾病の概要でございますが「何らかの先天的な原因により、髄液循環障害が生じ、頭蓋内に過剰な髄液が貯留する疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」として、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えております。
38番目に進ませていただきます。候補疾病名「ジュベール(Joubert)症候群関連疾患」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要として「特徴的な小脳と脳幹の形態異常、筋緊張低下、発達獲得の遅れ、そして間欠的な過呼吸・無呼吸、非典型的な眼球運動の両方、またはいずれかを有する疾患」でございます。「本症の小児の多くは体幹運動失調を生ずる」のが特徴でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」として、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えております。
区切りとしてここまでになります。よろしくお願いいたします。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
それでは、26から38までの疾患につきまして、御質問はいかがでしょうか。
よろしいですか。
それでは、次にまいりたいと思います。では、39番の「神経皮膚黒色症」から、48番の「遺伝性運動感覚ニューロパチー」につきまして説明をお願いいたします。
○小倉課長補佐 よろしくお願いします。
39番、候補疾病名「神経皮膚黒色症」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要は「巨大色素性母斑と脳脊髄の色素細胞の異常増殖を主症状とした母斑症」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン」、日本皮膚悪性腫瘍学会様の作成のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては「運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為、多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で治療を要するもの)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折または脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合」とさせていただきたいと考えております。
次に進みまして、40番。候補疾病名「ゴーリン(Gorlin)症候群」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要としまして「家族性に発症する高発癌性疾患」でございます。「出生時に大頭症、肋骨奇形があり、経過中に髄芽腫、歯原角化嚢胞性腫瘍、基底細胞癌が発症する。また、心臓線維症、卵巣線維症なども合併する」ことが特徴の疾患でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件すべてを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えております。
次に進みまして、41番。候補疾病名「フォン・ヒッペル・リンドウ(von Hippel-Lindau)病」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要は「VHL病癌抑制遺伝子の異常により発症」する疾患で「小脳・脊髄の血管芽腫、網膜の血管腫、腎細胞がん、褐色細胞腫、膵病変が、多発性かつ再発性に発症する疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えてございます。
次に進みまして、42番。候補疾病名「コケイン(Cockayne)症候群」でございます。
「疾病について」、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要ですが「極めて稀な早発早老症で遺伝子の修復障害」により発症する疾病でございます。「DNA修復遺伝子の異常により、著明な低身長、低体重、小頭を呈し、視力障害、聴力障害、皮膚症状、腎障害、中枢神経および末梢神経障害を合併する」疾患でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えてございます。
次に進みまして、43番。候補疾病名「皮質下嚢胞をもつ大頭型白質脳症」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要ですが「早期発症の大頭症、運動発達遅滞、けいれん、緩徐進行の小脳失調などを特徴とする疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」として、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使わせていただきたいと考えております。
次に進みまして、44番。候補疾病名「白質消失病」でございます。
疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要としましては「緩徐進行性の小脳失調、痙縮、および特異的なMRI画像所見を特徴とする常染色体劣性遺伝疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えてございます。
次に進みまして、45番。候補疾病名「非症候性頭蓋骨縫合早期癒合症」でございます。
疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要としまして「頭蓋骨縫合の早期癒合による頭蓋変形をきたし、年長になると頭蓋内圧亢進による頭痛、発達障害・行動障害を生じる疾患」でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えております。
次に進みまして、46番。候補疾病名「アペール(Apert)症候群」でございます。
疾患群は「神経・筋疾患群」、疾病の概要は「頭蓋骨縫合早期癒合による頭蓋変形と特異的顔貌、合指・趾症を特徴とする先天性の疾患」でございます。「年長になると頭蓋内圧亢進による頭痛、発達障害・行動障害が生じる」疾患でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきまして、先ほどと同じものを使いたいと考えております。
次に進みまして、47番。候補疾病名「クルーゾン(Crouzon)病」でございます。
疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要としまして「頭蓋骨縫合早期癒合により頭蓋変形・眼球突出を呈する先天性疾患」でございます。「水頭症・キアリ奇形を合併することが多い」のが特徴でございます。
診断のガイドライン等としましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修のものがございます。
「疾病の特徴」としまして、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えております。
次に進みまして、48番。候補疾病名「その他重度の頭蓋骨縫合早期癒合症」でございます。これは一覧表に挙げますと、(※)のところにございます「23から25に掲げるもののほかの頭蓋骨早期癒合症」という名称になります。
この疾病につきまして、疾患群は「神経・筋疾患群」でございます。
疾病の概要でございますが「頭蓋骨縫合早期癒合により頭蓋変形・眼球突出を呈する」疾患でございます。先ほど申し上げましたアペール症候群、クローズン病とは異なる疾患として、ここに並べておりますような症候群を含む概念でございます。
診断のガイドライン等につきましては「診断の手引き」、日本小児神経外科学会様、日本小児神経学会様文責、日本小児科学会様監修ものがございます。
「疾病の特徴」としましては、4要件全てを満たす疾病でございます。
「対象となる疾病の状態の程度」につきましては、先ほどと同じものを使いたいと考えてございます。
ここまでが一つの区切りでございます。よろしくお願いします。
○五十嵐委員長 どうもありがとうございました。
それでは、39から48番までの疾患につきまして御質問、御意見いかがでしょうか。
○大澤委員 大澤でございます
特に質問ではございませんけれども、これらの疾患を入れていただくということ、大変ありがたく存じます。
○五十嵐委員長 ほかにいかがでしょうか。
どうぞ。
○安達委員 明星大学の安達です。
医学的なことはちょっとわからないのですけれども、教育的なことでお聞きしたいと思います。
例えば、今の一番最後のところで、3.のところで「対象となる疾病の状態の程度」と書いてありますが、この辺のところについて、例えば運動障害、知的障害、意識障害等がありますが、それの程度等につきましては、診断のガイドライン等を参考にするとある程度わかるのでしょうか。
と言いますのは、学校におきましては、子供たち1人1人の障害、病名を正しく理解して、その上で教育活動等を行っていきますので、その辺のところはいかがでしょうか。
○五十嵐委員長 どうぞ。
○大澤委員 大澤です。
患者さんの、この3.の状態の程度に関しましては、かなり個人差があると思います。非常に知的障害が軽度の場合もありますし、重度の場合もありますし。ですから、そこは学校生活管理表みたいなものを使うとか、そういう形で学校と連絡をとっていくということが必要かと存じます。
あと、学校の選択に関しては、その患者さんの知的レベルですとか、肢体不自由の程度などによって、どちらがより適切というようなことは主治医との話し合いが行われると思います。
○五十嵐委員長 よろしいですか。
○安達委員 はい。
○五十嵐委員長 ほかはいかがでしょうか。
よろしいですか。
それでは、御説明いただかなければいけない疾患は109あるのですけれども、現時点で約半分弱ですかね。半分までは行っていないのですけれども、大分系統講義をずっと1時間以上いただいたわけで、大変皆さんお疲れでもあると思います。そろそろ時間も迫ってまいりましたので、きょうの議論はここまでにしたいと思いますが、よろしいですか。もっとやるべきだという方はいらっしゃいますか。よろしいですか。
それでは、資料7のうち、残っている部分は次回の専門委員会で御議論をいただきたいと考えます。
今後の予定につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○木下課長補佐 事務局でございます。
委員の皆様、熱心な御議論をいただきまして大変ありがとうございました。
まず、次回の日程でございますが、既に御案内していますとおり7月30日水曜日、15時からを予定しております。会場につきましても、本日と同じこの会場を予定しているところでございます。
また、本日提示いたしました資料の修正点等々も含めまして、次回、整理した上で御提示したいと思っております。
以上になります。
○五十嵐委員長 ありがとうございました。
それでは、本日の専門委員会はこれで閉会としたいと思います。
御出席をいただきまして、どうもありがとうございました。
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